2005年02月06日

『六番目の小夜子』 /jun

恩田陸という作家のデビュー作、『六番目の小夜子』。
去年の誕生日に友達にこの本をプレゼントしてもらっていながら
今まで何となく読まないままだったんだけど、ようやく読んでみた。

高校を舞台にした物語なので、僕は自然に母校の姿とそこで送った日々を
思い浮かべていた。少しだけあの頃にタイムスリップしたような
懐かしい感じがして、そういう意味では楽しく読めた。

先にちょっと気になった点を述べようかな。
友達も言っていたけど、それほど昔に出版された本ではないくせに
雰囲気の随所に少し「古さ」を感じることが否めない。
オチに向かう展開が非常に魅力的でのめりこませてくれるんだけど、
その割にはちょっとオチが弱いかな、と思えるところが残念。

とはいえ読み出したらやめられないほど
展開に魅力があるのは事実で、僕もついつい一気に読んでしまった。
ホラーな小説は個人的にちょっと苦手なんだけど「怖いもの見たさ」みたいな
感情を湧かせてくれるし、特に中盤最高の盛り上がりを見せる学園祭のシーンは
圧巻で、畳みかけるような鬼気迫る文章を読み終えた瞬間は溜息が出た。
切なくて怖くて、楽しくて。そんな不安定な高校時代の独特なムードを
表現することには成功していると思う。少なくとも僕はあの頃に帰れた。
この人の本はこれから幾つも読む事になるだろうなと思う。

オススメ度:★★★☆☆
posted by jun & しおん at 23:50| Comment(1) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
NHKで鈴木杏さん主演でやってましたね。なつかしい。
Posted by 渦 at 2005年02月07日 23:58
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